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はじめての家づくり
-知っておきたい大事なこと-

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木材編②<内装材>


木材は構造材としてだけではなく、内装や家具などの材料としても使われます。国産はもちろん、北米や東南アジアなど産地もさまざま。私たちが直接手に触れる木材になりますので、それぞれの特徴と主な用途を確認していきましょう。

ブナ
ビーチ材とも呼ばれる。日本の広葉樹の中でもっとも蓄積量が多い。乾燥技術を使った曲木(まげき)、成形合板の用材など、主に家具の材料として用いられる。ほのかなピンク色で柔らかそうな見た目だが、硬くて重いのが特徴。幼児用の木製玩具やダイニングセットなどでよく使われている。

ナラ
オーク材とも呼ばれる。硬くて強度があり、木目が美しいため、家具やフローリングの材料としてよく使われている。無垢のナラ材は、時間が経過するごとに色味が深く濃く変化していくのが特徴。北海道がナラの産地として有名だったが、近年はその産出量が激減しており、ロシアや中国からの輸入に頼っている。

クルミ
英語でウォルナット。硬さは中程度で狂いが少なく、高級感のある少し赤みがかった深い色味が特徴。家具や床材のほか、楽器の素材としても使われている。適度の油分を含んでいるので、ツヤもあり、人が触れて使い込んでいくことで味のある風合いとなっていく。主な産地は米国東部やカナダのオンタリオ州。

ケヤキ
北海道をのぞく全国に分布。強靭で耐朽性に優れるため、古くから構造材(大黒柱など)に使われてきた。また木目が力強くて美しいことから、和ダンス、和机、ちゃぶ台などの和家具の材料としても知られている。如輪杢という特別な杢が出ることもあり、これは杢の中でも最高級の杢とされている。

桐(キリ)
国産広葉樹の中でもっとも軽く、吸湿性に優れて狂いにくい。桐ダンスや桐箱の材料として有名であるが、強い吸湿性を持つことから通常のタンスも内側には桐がよく使われる。現在、国内市場の9割近くが輸入材。

タモ
反発力が強く、力を加えてもたわむ特性があり折れにくい木材。そのため、フローリングや棚板、建具、カウンターなど主に板状の製品として使われている。家具や内装材のほか、野球のバットやラケット、スキー板などの運動具材として重用されている。

スプルース
全体的に白っぽい色で、柔らかく軽量。北米産だが安価で柾目が美しいため、神棚や障子の桟、和室の造作材などによく使われている。DIYの材料としてホームセンターでも取り扱われているほか、軽くて響きがよいことからピアノやギターなどの材料にもなっている。

パイン
主に北米産のマツをパイン材と呼び、イエローパイン、ホワイトパインなどがよく使われている。節の多い木材だが、それが素朴で柔らかいイメージを醸し出すため、カントリー風なテイストを求めるユーザーからの人気が高い。低予算で天然木の質感を楽しむことができるが、傷つきやすい素材でもあることに注意が必要。


集成材とは?

木材はどんなに乾燥させても、反る、縮む、割れるなどの変形をゼロにすることはできません。その性質を補うために生まれたのが集成材です。集成材とは、1本の柱や1枚の板を、複数の木材を張り合わせて作ったものです。集成材の特徴について簡単にまとめますと、以下の通りになります。


品質が安定しているので使いやすい
反りや割れなどの狂いが出にくい
形や大きさを自由につくることができる
大きな断面の材をつくることができるため、大型建築物にも利用できる


集成材は柱や梁といった構造材としての利用に加えて、ドアやカウンターなどの内装用造作材、テーブルや椅子などの家具、まな板やサラダボウルといったキッチンアイテムまで、あらゆる製品に使われています。実際に身の回りを見てみると、いかに集成材が多く使われているかがわかると思います。

では、家を建てる時には無垢材と集成材のどちらにするべきなのでしょうか?
実はそれぞれにメリットとデメリットがありますので、一概にどちらがいいとは言い切れないところです。無垢材は狂いが生じやすいものですが、木が生きているという証拠でもありますし、それも味と思って受け入れていけばよいという考えもあります。多少木材が変形しても家の強度には問題がないことも多く、必ずしもデメリットになるとは言い切れません。実際に工務店の方とよく相談して、その性質やコストなどを十分に吟味した上で、納得のいく材料を選んでみてはいかがでしょうか。

 
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